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ケトルベルトレーニング 初心者のための完全ガイド

女性 ケトルベルデッドリフト

アメリカをはじめ、海外で高い人気を誇るケトルベルトレーニング。

自宅でも静かに、そしてハードにトレーニングができることから、最近インスタグラムやYouTubeで目にすることが多くなりました。

ケトルベルトレーニングにまだ馴染みがない方は、下記のような疑問はありませんか?

  • ケトルベルトレーニングを始めてみたいけど、どこから始めればいいの?
  • 初心者は何kgのケトルベルを買えばいいのか、アドバイスが欲しい
  • ケトルベルトレーニング初心者にありがちな「失敗談」

ケトルベルトレーニング歴4年(2021年4月時点)のトレーナーが、初心者の方の疑問にお答えします!

今回は、

  • ケトルベルの重さの選び方
  • ケトルベルトレーニングの「レベル」と「強度」の上げ方
  • 初心者が陥りやすい「落とし穴」

について、お話しします!

目次

ケトルベルトレーニングとは?

まず、ケトルベルトレーニングが

  • バーベルやダンベル、マシンを用いる一般的な筋トレ
  • ランニングやボクササイズ、エアロビクスなどの有酸素運動

と何が違うのか、知っておきましょう。

上記2つのタイプの運動とケトルベルトレーニングが異なるポイントは4つあります👇

ケトルベルトレーニングの特徴

  1. 全身の筋肉を同時に使うエクササイズが多い
  2. 筋トレと有酸素運動両方のメリットを持っている
  3. 遠心力」により実際の重さの2倍以上の負荷になる
  4. 瞬発力パワー)を高めるトレーニングに適している

ポイント1~3は、ダイエットシェイプアップが目的の方にとって嬉しいメリットです。

ポイント4は、素早い動きや爆発的なパワーを必要とするスポーツのパフォーマンスアップに適しています。

「ケトルベルトレーニングのメリット」についてさらに詳しく知りたい方はこちらをどうぞ👇

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ケトルベルトレーニングのメリットとは? 前回は、 スポーツパフォーマンスを向上させるために筋トレが大切な理由筋トレの効果を高くするためにおさえておくべきポイント についてお話ししました。詳しくはこち...

次に、初めて購入するケトルベルの重さの選び方についてお話しします。

ケトルベルの重さの選び方

最近はAmazon楽天市場で、良質なケトルベルを安価で購入できるようになりました。

ケトルベルトレーニングの人気が高まっている証拠ですね!

初めてケトルベルを購入される方にとって、何を参考に重さを選べばよいのか、とても気になるところです。

【フィットメイト】が推奨するケトルベルの重さの選択

パーソナルトレーニングジム【フィットメイト】では、トレーニング中のケガを避けることを最優先に考え、

下記のようなガイドラインを設けています👇

男性

  • 初心者:12~16kg
  • 筋トレが趣味:16~20kg
  • アスリートレベル:24kg

女性

  • 初心者:4~8kg
  • 筋トレが趣味:8~10kg
  • アスリートレベル:12kg

上記のガイドラインはあくまで参考の重さです。

各人の目的や条件により、ケトルベルの重さを調節することが大切です。

各人の目的や条件により、ケトルベルの重さを調節することが大切。

目的・条件によって適切なケトルベルの重さが変わる

先ほどご紹介した「ケトルベルの重さのガイドライン」に影響を与える項目には、下記のようなものがあります👇

  1. 年齢
  2. 性別
  3. 体格(筋肉量など)
  4. ケトルベルトレーニングの目的(シェイプアップか、スポーツのパフォーマンスアップか)
  5. 筋トレ経験の有無(現在も継続しているか、どれくらい行っていたか)
  6. 過去のスポーツ歴(部活動など)
  7. ケガの有無(過去にどんな怪我をしたか、関節の可動域に制限があるか、現在不安な部位はあるか)

これらの中で特に重要な項目は、です。

過去に取り組んでいたスポーツも考慮して重さを決める

「過去のスポーツ歴」と言っても、競技によって大きくその性質は異なります。

極端な例ですが、マラソンと砲丸投げでは、必要とされる筋力や、その競技に適した体格が随分違います。

一般的に、長距離走やロードレースなど、持久系の競技をされていた方は、

ガイドラインより少し軽めのケトルベルでスタートされることをおすすめします。

一方、砲丸投げや柔道など、競技の特性として高い瞬発力や筋持久力が必要となる競技をされていた方の場合は、

持久系の競技よりも筋力が高い傾向にあるので、ガイドラインより少し重いケトルベルを選択しても良いと思います。

持久系の競技をされていた方は、補助で筋トレをしていないと、上半身の筋力があまり高くないことが多いので、軽めのケトルベルからスタートしよう。

ただし、「競技をしていたのは何年も前の話で、今は全く運動してない」というような場合は、

ガイドラインに従って頂くか、少し軽めのケトルベルから始めるようにしましょう。

安全第一、効果はその次」。覚えておいて下さい。

過去のケガによる関節可動域の制限も考慮すべき

言うまでもなく、現在ケガをしていたり、肩や膝などの関節に違和感を感じている場合は、

決して無理をせず、医師との相談のもと、軽めのケトルベルで様子を見ながらトレーニングをして下さい。

加えて、過去の負傷歴や、それに伴い遺ってしまった関節可動域の制限なども考慮する必要があります。

特に、肩関節肩甲骨周りの可動域が低下している方は、

代償動作により肩の痛みを誘発する可能性が高いので、注意して下さい。

代償動作とは「トリックモーション」とも言い、制限されている動きを他の関節が担い、補おうとすることです。代償動作により酷使される筋肉が固くなってしまったり、替わりを担う関節に大きな負担をかけてしまいます。

可変式ケトルベルは?

「万が一、投資したケトルベルの重さがイメージと違っていても良いように、可変式のケトルベルはどうですか?」

初心者の方から、このような質問をいただくことがあります。

結論から言うと、可変式ケトルベルはおすすめしません

その理由は、ケトルベルはスイングのように振って使う場合が多いので、

取り外し可能なウエイトが、何らかの理由でしっかり固定されていなかった場合、

ウエイトが本体から離脱し、物を破損したり、人に当たってケガをさせる危険性があるからです。

もちろん、一般的な「単体」のケトルベルでも、同様な事故は起こり得るので、細心の注意が必要です👇

ケトルベルトレーニングの事故を防ぐためのチェックリスト

  • 小さなお子様がいる家庭では、トレーニング中に近寄れないようにする
  • 周囲の物を片付ける
  • 手が滑ってケトルベルを離さないように、手のひらのクリームやジェルは洗い流しておく
  • ケトルベルのグリップが滑りやすい時は、チョーク(炭酸マグネシウム)を利用する
ケトルベルスイング
ケトルベルは振って使うケースが多い。可変式のものは安全面に不安があるのでおすすめしない。

異なる重さのケトルベルが少なくとも2つあると良い

ここまで、初心者の方に参考にしていただきたい「ケトルベルの重さを選ぶガイドライン」についてご紹介しました。

このガイドラインは、「ケトルベルを1つだけ購入する」場合を想定しています。

より充実したケトルベルトレーニングにするために、異なる重さのケトルベルが少なくとも2つあると良いです。

その理由について、こちらで詳しく解説しています👇

参考動画

ケトルベルトレーニングのレベルの上げ方

次に、「ケトルベルトレーニングのレベルの上げ方」について解説します。

ケトルベルトレーニングのレベルを上げるには、より難しいエクササイズに挑戦しましょう。

ケトルベルエクササイズの難易度を高くしていく

ケトルベルエクササイズには様々なバリエーションがあり、大きく分けて2つのタイプに分けることができます。

  1. 両手で扱うエクササイズ
  2. 片手で扱うエクササイズ

初心者の方や、筋力に自信がない方は、まず両手で扱うエクササイズから始めると取り組みやすいです👇

エクササイズ例:ダブルアームスイング

両手で扱うエクササイズに慣れ、筋力がついてきたら、片手のエクササイズに挑戦しましょう👇

エクササイズ例:シングルアームスイング

片手でケトルベルをコントロールできるようになったら、

より繊細な力のコントロールが求められる、難易度の高いエクササイズに挑戦しましょう!👇

エクササイズ例:ケトルベルクリーン

このように、ケトルベルトレーニングのレベルは、

  • 両手⇒片手⇒より繊細な力のコントロールを必要とするエクササイズ

という流れで、高めていくと良いと思います。

フィットメイトが配信している「ケトルベルオンラインプログラム」は、上記の流れでケトルベルトレーニングをマスターできるように作られています!詳しくはこちら

ケトルベルトレーニングの強度の上げ方

次に、「ケトルベルトレーニングの強度の上げ方」についてお話しします。

ケトルベルトレーニングの強度を上げるおすすめの方法は2つあります。

  1. ケトルベルの重さを増やす
  2. サーキットトレーニングのインターバルを調節する

ケトルベルの重さを増やして「メカニカルストレス」を大きくする

ケトルベルの重さを増やす方法は、最もシンプルな強度の高め方です。

より重たいケトルベルを扱うことで、筋肉にかかる物理的な負荷「メカニカルストレス」を大きくすることができます。

筋肉を大きくしたい方や、筋力を高めたい方、格闘技などのパフォーマンスアップに役立てたい方におすすめの方法です。

背中の筋肉
ケトルベルの重さを増やすことで「メカニカルストレス」が大きくなる。筋肉を強く大きくしたい場合におすすめだ。

インターバルの長さを調節する

一方、サーキットトレーニングのインターバルを調節する方法は、心肺持久力全身持久力をターゲットにした強度の高め方です。

ダイエットやシェイプアップが目的の方は、こちらの方が優先順位が高いと思います。

各レベルに合わせたインターバルの例

  • 初心者:20秒動いて15秒休む(20/15)
  • 運動習慣がある方:30秒動いて15秒休む(30/15)
  • アスリートレベル:40秒動いて15秒休む(40/15)

上記は目安です。各人の目的や運動歴、心肺機能のレベルに応じてインターバルを設定しましょう。

ケトルベルトレーニングで初心者が陥りやすい「落とし穴」

最後に、ケトルベルトレーニング初心者の方にありがちな「失敗談」について、お話しします。

  1. 自分の筋力を過大評価しない
  2. 焦らず基本をマスターしてから難易度の高いエクササイズに挑戦しよう
  3. 自重エクササイズも行おう

同じ過ちを避けるために「なるほど。自分も気を付けよう」と参考にしていただければと思います。

自分の筋力を過大評価しない

初心者の方にありがちな失敗談の1つ目は、

自分の筋力を過大評価し、いきなり重いケトルベルを購入してしまった」というものです。

男性A

「普段筋トレをしているから、いきなり24kgのケトルベルを購入してスイングしてみたけど、心肺機能に負荷をかける前に前腕が悲鳴を上げてしまい、十分に使いこなせず後悔している」

特に、普段から筋トレをしていて、筋力に自信がある男性に多いケースです。

ケトルベルは振ることで「遠心力」が生まれ、実際の重さの2倍以上の負荷になります。

また、同じ重さであっても、ダンベルとケトルベルでは、ウエイトの重心の位置が異なるため、重さの感じ方に違いがあります。

従って、筋力に自信がある男性は、自分の筋力を少しだけ低く見積もって、ケトルベルの重さを選ぶと失敗しにくいと思います。

同じ重さであっても、ダンベルとケトルベルではウエイトの重心の位置が異なるため、重さの感じ方に違いがある。

焦らず基本をマスターしてから次のステップに進もう

初心者の方にありがちな「失敗談」の2つ目は、

基本的なケトルベルエクササイズをマスターしないまま、スナッチなど難易度の高いエクササイズに挑戦し、ケガをしてしまった」というものです。

女性A

「シングルアームスイングをマスターできたので、思い切ってスナッチに挑戦してみたが、ケトルベルを振り上げる時に腰を反らしすぎてしまい、腰を傷めてしまった」

このケースも、普段からジムなどで運動する習慣があり、身体能力に自信がある方に多いです。

スナッチなどのケトルベルエクササイズは、遠心力により勢いがつくので、ケトルベルに振り回されやすくなります。

また、ダンベルより繊細な力のコントロールを必要とするので、甘く見ない方が良いと思います。

特に、ケトルベルを頭上に引き上げる「オーバーヘッド」エクササイズは、

肩甲骨周りの柔軟性がないと腰や背中を傷めるリスクが高くなるため、注意が必要です。

「急がば回れ」、ケガをしてしまっては本末転倒です。

段階的に難易度の高いエクササイズに挑戦するようにしましょう。

自重エクササイズも行おう

初心者の方にありがちな「失敗談」の3つ目は、

ケトルベルトレーニングに注力するあまり、自重エクササイズをおろそかにしてしまう」というものです。

ケトルベルトレーニングは、筋トレと有酸素運動両方のメリットを享受でき、筋肉をつけながらシェイプアップができるとてもおすすめのトレーニングです。

とはいえ、ケトルベルトレーニングも万能ではありません

人の基本的な動作は、大きく6つに分けることができます👇

  1. プッシュ(押す)
  2. プル(引く)
  3. スクワット(股関節を引く & 膝を曲げる)
  4. ランジ(脚を前後にひらいて腰を落とす)
  5. ローテーション(回旋)
  6. プランク

ケトルベルトレーニングは、「プル」「スクワット」「ランジ」の3つを完璧におさえています。

しかし、「プッシュ」「ローテーション」「プランク」の3つは、自重エクササイズの方が安全でバリエーションが多く、適しています

従って、ケトルベルトレーニングと自重トレーニングを組み合わせることで、双方の長所を取り入れ、欠点を補った最強のプログラムになります!

参考動画

初心者の方必見!安全&効果的にケトルベルトレーニングを学べるプログラム

今回は、「ケトルベルトレーニング 初心者の方に向けた完全ガイド」として、

  • ケトルベルの重さの選び方
  • ケトルベルトレーニングの「レベル」と「強度」の上げ方
  • 初心者が陥りやすい「落とし穴」

の3つのトピックに焦点を当て、お話ししました。

ケトルベルトレーニング初心者の皆さんの参考になれば幸いです。

安全&効果的にケトルベルトレーニングを学びたい方は、ぜひプログラムを体験してみて下さい!

杉原亘紀
こうき

ウエイトトレーニング歴10年以上、パーソナルトレーナー歴8年以上、ケトルベルトレーニング歴4年以上(2021年3月時点)のプロトレーナーが、ケトルベルトレーニングを初心者でもわかりやすく解説しています!シェイプアップからスポーツのパフォーマンスアップまで幅広いニーズに応えられる、自信のプログラムです!

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この記事を書いた人

元ゴールドジム(表参道店) プロトレーナー。

柔道整復師(通学中)。
ニューヨーク市立大学ブルックリン校 留学(TOEIC 845)


TRX・ケトルベルによる「機能的で美しい動ける身体」に導くファンクショナル・トレーニングを専門に指導。

芸能人・プロダンサー・ベストボディファイナリストなど、4000レッスン以上のパーソナルトレーニング指導実績。

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