ケトルベルトレーニングは筋肥大に向かない
Googleで「ケトルベルトレーニング」と検索してみると、こんなキーワードが出てきました(-“-)
もしあなたもそう思っているとしたら、ぜひこのブログを読んで下さい!
きっと「ケトルベルトレーニングは筋肥大に向かない」という誤解が解け、
ケトルベルトレーニングがもっと楽しくなると思います!
筋肥大とは?
そもそも、筋肥大(Hypertrophy)とは何でしょうか?
最近は男女問わず筋トレをする方が増え、ご存知の方も多いと思いますが、要点をまとめておきましょう。
筋肥大とは、筋肉のサイズが大きくなることを言い、3つのパターンにより起こるとされています。
- 筋肉を構成する筋線維の数が増える
- 筋肉を構成する筋線維1本1本のサイズが大きくなる
- 数も大きさも両方増加する
筋肉が太くなるメカニズムは、まだ完全に解明されていませんが、
一般的な筋トレによって筋肉が太くなるのは、主に2つ目によるそうです。
トレーニングで筋肉に大きな負荷をかけることにより、
- 筋線維のタンパク質の合成が活性化する
- 筋線維のタンパク質の分解が抑えられる
少しややこしいですが、トレーニングの刺激により、同時に2つの反応が筋線維の中で起き、
筋肉が少しずつ太くなっていくんですね。
さて、筋肥大について理解が深まったところで、本題に入りましょう。
ケトルベルトレーニングは筋肥大に向かないって本当!?
冒頭でも言及しましたが、Googleでケトルベルトレーニングについて検索すると、ショックなことに
「ケトルベルトレーニングは筋肥大に向かない」というキーワードが出てきます。
もしこのキーワードを信じてケトルベルトレーニングを避ける人がいたら、それはとても残念なことです。
なぜ筋肥大に向かないと思われるのか
なぜ、「ケトルベルトレーニングは筋肥大に向かない」と思われてしまうのでしょうか。
僕の考察は、
- 日本ではまたケトルベルの認知度が低いから
- ケトルベルスポーツ(競技スタイル)の人たちの体格が意外と細いから
- 筋肥大よりスポーツパフォーマンスの向上に適しているイメージが強いから
このような理由があるのではないかと思います。
1つずつ見ていきましょう。
1.日本ではまだケトルベルの認知度が低い
世界では、ケトルベルはとても人気が高いトレーニングツールです。
発祥の地ロシアをはじめ、フィットネス大国アメリカ、ヨーロッパやオーストラリアなど、
ウエイトトレーニングが人々の生活の一部になっている国々では、男性はもちろん女性にも人気があります。
ケトルベル2つでハードにトレーニングしている女性も珍しくありません。
ところが、日本ではまだケトルベルを設置しているスポーツクラブを見つけることさえ難しいレベルです(2021年2月現在)。
ケトルベルトレーニングを習いたくても、
自信を持って教えられるインストラクターやトレーナーをなかなか見つけられない、という声をよく聞きます。
残念なことに、パーソナルジムなどではケトルベルはインテリアと化し、ただ置いてあるだけで、
スイングやゴブレットスクワットくらいしか行われていないのではないでしょうか。
ネットの情報を鵜呑みにしない
ケトルベルで真剣にトレーニングをしたことがない人が、「ケトルベルは筋肥大に向かない」という無責任な情報を流し、
ケトルベルトレーニングに興味を持っている人がその情報を鵜呑みにし、
ケトルベルを避けるようになってしまっていたら、とても残念なことですし、トレーナーとして憤りさえ感じます。
時間がかかっても良いので、このような間違ったイメージを払拭してゆきたいと思っています(^^)/
2.スポーツスタイル競技者の体型が意外と細い
ケトルベルトレーニングには
- ハードスタイル
- スポーツスタイル
2つのスタイルがあります。
それぞれの特徴を簡単に説明します。
1.ハードスタイル
フィットメイトクロスは、ハードスタイルを採用しています。
- パワーや筋力の向上を重視している
- 1回ずつ「ビシッ」と動きを決めるイメージ
- 動きがダイナミックで迫力がある
- パワーや筋持久力を必要とする格闘技やラグビーなどコンタクトスポーツで人気
2.スポーツスタイル
- 「どれだけ高回数繰り返せるか」が目的
- 無駄なエネルギーを使わないように全身を連動させるフォーム
- 全体的に柔らかいイメージ
- ケトルベルスポーツの競技者が採用している
ハードスタイルを中心にトレーニングしている人と、スポーツスタイルの人の体型を比較してみると、
全身の筋肉量に大きな違いがあります。
ハードスタイルは、筋骨隆々でガッチリとした体型をしている印象が強いです。
一方、スポーツスタイルは細身でしなやかな体型の印象が強いです(ムキムキの方もいますが稀です)。
なぜスタイルが違うだけで筋肉量に差が出るの?
なぜスタイルが違うだけで、全身の筋肉量が変わってくるのかというと、
筋肉を強く大きくするには、「あえて効率を悪くする」ことが重要だからです。
あえて効率を悪くケトルベルを動かすことで、
- 筋肉に長い時間負荷をかけ続け、筋肉の内部環境を悪くし、速筋線維に優先的に負荷をかける
- 筋肉にたくさんのエネルギーを消費させ、筋肥大を促進するホルモンの分泌を高める
といったことが身体の中で起き、筋肥大を促すのです。
筋肉を大きくしたいならハードスタイルがおすすめ
ハードスタイルは1つ1つの動作をパワフルに行うことを意識し、筋肉にかかる負荷を大きくします。
反対に、スポーツスタイルは全身を連動させてできるだけ無駄なエネルギー消費を抑え、高回数を目指します。
スポーツでは、どれだけ筋肉を疲れさせずにハイパフォーマンスを長い時間維持できるかが重要なので、
筋肉に負荷をできるだけかけないフォームになるんですね。
その結果、筋肉は大きくなりにくく、加えて長時間動き続けるので、有酸素性持久力の貢献度が高くなり、
細身でしなやかなイメージの体型になるのだと思います。
従って、筋肉を強く、大きくすることが目的なら、ハードスタイルでトレーニングすることをおすすめします!
3.スポーツのパフォーマンスアップのイメージが強い
「ケトルベルが筋肥大に向かない」というイメージは、別の見方をすれば、
「ケトルベルはスポーツのパフォーマンスアップに適している」というイメージの方が強いからかも知れません。
格闘家の山田崇太郎選手をはじめ、
メジャーリーグのダルビッシュ選手や、サッカーのメッシ選手もケトルベルでトレーニングされていました。
アスリートがパワー向上や体幹の強化のためにケトルベルトレーニングを取り入れるケースが多いようです。
それゆえ、一般的な「フィットネス」が目的の人には、少し敷居が高いイメージがあるかもしれません。
そんなことは決してありませんので、男女問わず、もっとたくさんの人にケトルベルトレーニングを体験していただきたいと思っています。
世界では「ケトルベルで筋肉を大きくできる」は常識
先程も述べたように、世界ではすでに、ケトルベルは人気のトレーニングツールです。
ケトルベルトレーニングで筋肉を大きくできることは「常識」になっています。
サーキットトレーニングやケトルベルフローなど、様々な方法で筋肉に多彩な刺激を加え、
筋肉を大きくしながらスポーツにも応用できる機能的な身体を作れることを知っているんですね!
参考動画
ケトルベルで筋肥大できるかトレーナー自身が検証
ここまで、「なぜケトルベルが筋肥大に向かないと思われるのか」について、考察してきました。
しかし、「ケトルベルで筋肥大できるよ!」と言われても、イマイチ説得力がありません・・・
なので!
実際に3年以上ケトルベル中心でトレーニングをしてきて、どう身体が変わったのか、実体験を共有したいと思います!
3年間以上ケトルベル中心でトレーニングして実感したこと
僕がケトルベルトレーニングを始めたのが2017年です。
それまでは、バーベルやダンベル、マシンを使った一般的な筋トレがメインでした。
筋肉を大きくするには重さによる物理的な負荷「メカニカルストレス」が最も重要だと信じていたので、
少しでも重さを増やすことばかりを考えてトレーニングしていました。
しかし、そんなトレーニング方法はやがて必ず頭打ちします。
肩や腰、内腿などを傷め、怪我をすることが多くなり、重さを追求するトレーニングに限界を感じ始めました。
そんな時に知ったのが、ケトルベルでした。
ケトルベルトレーニングを取り入れようと思ったのは、
いままで使ったことがないトレーニングツールで、筋肉に新しい刺激を入れたかったからです。
筋肉は適応能力が高く、同じ内容のトレーニングプログラムを続けていると、2~3ヶ月でその刺激に慣れてしまいます。
これを「順応」と言います。
筋肉を成長させ続けるためには、新しい刺激を入れる必要があり、そのためにみんな試行錯誤しているわけです。
僕はトレーニングツールを変えることで、新しい刺激を筋肉に入れることを試みました。
そして、ケトルベル中心のトレーニングで身体にどんな変化が起きるのか、自分で検証することにしました。
参考動画
これまで続けてきたトレーニング方法をガラッと変えることは、けっこう勇気が要ります。
- せっかく頑張ってつけてきた筋肉が落ちてしまうのではないか
- 筋力が下がってしまうのではないか
と恐怖さえ感じましたが、自分の身体にどんな変化が起きてくるのか、楽しみな気持ちもありました。
ケトルベルで100%筋肥大は可能!
そんな経緯でケトルベルトレーニング中心のプログラムを3年以上継続してきました。
身体に起きた変化を、正直にまとめてみます👇
- 一般的な筋トレでつけてきた筋肉が落ちることは全くなかった
- トレーニングの内容が短時間・高強度になったので、体脂肪がつきにくくなった
- 大殿筋・ハムストリング・広背筋など背面の筋肉のボリュームがついた
- 心肺持久力(全身持久力)が向上した
- 肩や腰などのケガをしなくなった
僕の場合、ケトルベルトレーニングを始める前からウエイトトレーニングを約10年にわたり継続していたので、
「筋肉が見違えるくらい大きくなった」ということはありませんでしたが、
これからトレーニングを始める初心者の方や、一般的な筋トレを始めてまだ1年くらいしか経っていないような方なら、
ケトルベルトレーニングで、はっきりと筋肉が大きくなることを実感できると思います!
特に発達させやすいのは身体の背面・肩周り・体幹
ケトルベルトレーニングで特に発達させやすい筋肉は
- 広背筋
- 三角筋
- 僧帽筋
- 大殿筋
- ハムストリング
- 体幹(腹筋・脊柱起立筋)
意識しづらく、トレーニングするのが難しい身体の背面の筋肉を効果的に鍛えることができます!
女性にはお尻やももうらのシェイプアップ、背中のキレイなラインを作るためにおすすめです。
男性なら厚みと盛り上がった僧帽筋で迫力のある背中を作ることができますし、
当たり負けしない強靭な体幹が欲しい方にもおすすめです。
今回は
- なぜケトルベルが筋肥大に向かないと誤解されているのか
- ケトルベルトレーニングで100%筋肥大は可能!
というトピックについてお話ししました。
次回は「ケトルベルトレーニングで筋肉を大きくするためのポイント」についてお話しします!
ケトルベルトレーニングを安全に&効果的に始めたい方へ
まだケトルベルトレーニングをしたことがない方、一般的な筋トレに新しい刺激を入れたい方、
スポーツのパフォーマンスアップに役立てたい方におすすめのプログラムです!
ぜひ体験してみて下さい!